春を待たずに… [家族のコト]
父は逝った。
春、彼岸の日、ひっそりと文字通り眠るように
朝、起きてこないのを不思議に思った家族が…
様子を見に行くと、すでに冷たくなっていたという。
誰に看取られることもなく…
誰を騒がせることもなく…
せっかちな父らしく、桜の花を待たずに
たった一人で、旅立っていった。
3月下旬のただでさえ慌ただしい時期に
訳もわからないまま行った葬儀から
ただバタバタと落ち着かないままに
連休中に四十九日の法要と納骨を済ませた。
父が土に還っていく墓の周りには
父が自分で植えたミツバツツジの花が咲いていた。
父がそうだったように…
条件がいいとは言えないこの山里で
逃げ出すこともできずに…
雨や風に、じっと耐え続けながら…
きっと、これからも花を咲かせてくれるだろう。
不思議と悲しみはない。
年齢も年齢なので、遠からずこういう日が来るとは思っていた。
ただ、それが今だとは思っていなかったけれど…
小さな、あまりに小さな人生である。
けれど、たしかにひとつの人生ではあった。
今は、ただぼんやりとした寂しさだけが胸にある。
そして…また一段と小さくなった…
残された母のことだけが、今は一番の気がかりである。
いつか、落ち着いたら父のことを書いてみよう。
親不孝な息子が、遅まきながら父に向き合うためにも…
今日も訪ねてくれてありがとうございます。
大切な誰かを見送ったあなた…
明日は、大切な誰かと寄り添えますように
おやすみなさい
謹んでお父上様のご冥福をお祈り申し上げます。
by ちょんまげ侍金四郎 (2010-05-07 08:00)
おはようございます。
去年の春、桜吹雪の中、妹が亡くなりました。
苦しい闘病生活2年半の事でした。 残して行く姪っ子が気がかりだったでしょう。
あれから、一年たって、私の心は落ち着くどころかだんだんと痛みが広がって行く感じがしています。 きっと時が解決してくれる事でしょう。
49日まで、本当に忙しく大変だったろうと思います。 お疲れ様でした。
by ほんのり (2010-05-07 08:04)
お父様のご冥福をお祈り申し上げます。
春はいろんな思いが詰まっている季節ですが、グスコさんにとってなんの心の準備も無しに迎えた事態に混乱していらっしゃると思います。
まだまだ落ち着かない日々が続くと思いますが無理はしないように過ごしてください。
私たちはいつでも待っていますから…。
by noel (2010-05-07 09:56)
お父様、心よりお悔やみ申し上げます。
大切な存在であった事でしょう。
お母様をお大切になさって下さい。そして、グスコさんもお大事に!
年々歳々、花相似たり・・・です。
by selybar (2010-05-07 20:52)
お久しぶりです。
ひっそりと咲くカタクリの花に こころ揺るがせられる思いです。
どんなに小さな人生でも かけがいのない一人の人の人生
たくさんのドラマがあったことでしょう。
お父様は きっといい人生を送られたのですね。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
by タックン (2010-05-07 22:10)