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童話の夜 [本棚]

今日はいろいろとあって…
ざらついた気分のまま帰宅しました。

秋の夜長…ため息がでそうな…
こんな日に読むのは…

 

新美南吉童話集

新美南吉童話集

  • 作者: 千葉 俊二, 新美 南吉
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1996/07
  • メディア: 文庫


大人になって、自分のために買った童話。



「ごんぎつね」は、有名ですよね。
伝えること、理解することの難しさ…
結末は哀しいのに…どこか心があたたまるお話です。



それから…「手袋を買いに」
寒い夜に、ふと思い出してしまいます。
「人間はほんとにいいものかしら?」という問いかけ…
いまだに、胸をはって答えることができません。




「牛を繋いだ椿の木」、「おぢいさんのランプ」も…
なんだか、しみじみと心に残っています。


そして…「最後の胡弓弾き」
これは「童話」なんだろうか?と何度読んでも思います。




4才で母を亡くした新美南吉。
「ごんぎつね」に流れている切ない孤独感。
「手袋を買いに」に溢れている母の愛と子の信頼。


僅か29才と7ヶ月…
戦後を見ることなく逝った童話作家の生涯は…
母のやさしさを追い求めつづけた時間だったのかもしれません。


静かな秋の夜…
いつの間にかざらついていた気持ちが…
水底のように穏やかになっていました。


大人にも…童話が必要なんですね。



今日も訪ねてくれありがとうございます。


大人になった子供のあなた…
明日は、自分のための童話が与えられますように…
おやすみなさい


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コメント 11

京都のさくらネコ

本屋さんに行ってこの本を探してきます
by 京都のさくらネコ (2006-11-17 00:49) 

そうですね、童話は必要ですね、
今の時代。
by (2006-11-17 00:49) 

megumi

童話って@と
ても大切なことが書いてあるのですよね。
私も読まないと。。。
by megumi (2006-11-17 02:39) 

achami

魚だったら、お花だったら、鳥だったら、ネコだったらどうだろう〜って思うことあります。
by achami (2006-11-17 13:07) 

春分

4才で母を亡くし、という話は知っていましたが、若くして亡くなったとは知りませんでした。
好きな童話は私もございます。
そういえば、楽しいときには見返さないように思います。
by 春分 (2006-11-17 18:20) 

GUSUKO-BUDORI

京都のさくらネコ さま>
是非、手にしてください。
一人?の(気分の)夜には、暖かくなれます。

こうちゃん >
そう…大人になれない…
寂しがり屋には、絶対必要です(笑

megumi さま>
大切なこと、忘れかけていること…
きっと思い出せるような気がします。

achami さま>
そうですね、生命はつながってる気がします。

春分 さま>
そうですね…楽しいときは忘れてますね。
あっ、鳥のこと聞きたかったんです…
お時間のある時に、教えてください。
by GUSUKO-BUDORI (2006-11-18 01:32) 

po-net

まさに大人になった子供の私。。童話が必要ですねぇ。
by po-net (2006-11-18 21:38) 

こぎん

『ごんぎつね』は幼いこぎん、泣かされました。
by こぎん (2006-11-19 09:35) 

ヴォイス

仕事のことで童話や絵本が気になっていたんです。調べなくちゃいけないことがあって。
良いきっかけをいただきました。
寝る前の落ち着いた時間にでも、また、読んでみたいです。
by ヴォイス (2006-11-20 19:12) 

JOY

童話っていいですよね。もう一度読んでみようかな^^
by JOY (2006-11-21 13:14) 

selybar

子供達が学校で習うまで、新美南吉を知りませんでした。
親子で音読し、母親の私が泣きながら読んだ事を思い出しました。
枯色の草原、いいですね。大切な事を思い出させて頂き、ありがとうございました。
by selybar (2006-11-23 13:17) 

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